ニセコイについて①
初めに書いておきます。私は「ニセコイ」という作品が大好きです。この気持ちは変わりません。
ただ、私がニセコイを読み始めた頃から、既に10年が経ち、あの頃ジャンプを読んでたアオイ少年は来年大学生になります。
10年ですよ。小学2年生が大学生ですよ。考えや思いが小2のままのわけがないんですよ。
だから、ただ「ニセコイ」という作品1つにしても年齢が上がるにつれて、見方や推しがちょっとずつ変わってきたんです。
なので今回は、「アオイがニセコイに対して、どれくらいの時期にどのような事を思い、そして今どう考えているのか」について、少しずつ書いていきたいと思います。
文を書くのに不慣れなので、お見苦しい部分もあるかとは思いますが、どうか最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
第1部 出会いと素直さ
私は小学2年生の時に、「ニセコイ」と出会いました。正直言うと、なぜ好きになったのかなんて覚えていないんですよね。もう気がついたら目で追ってて、気がついたら毎週読んでて…みたいな感じですよ。
これを読んでる皆さんは、「ドラゴンボール」を見始めたきっかけを覚えていますか?おそらくほとんどの方は覚えていないでしょう。
それと全く同じ感覚だと思ってください。
ただ出会いこそ覚えていませんが、「あの場面でこう思った」くらいは覚えています。例えばアニメ化した時。あの時はもう思いっきりガッツポーズして喜びました。あれだけ嬉しかったのは(あの時点での)人生で初めてでした。
人生で初めてハマった漫画のアニメ化、そりゃたまらなく嬉しいでしょ。皆さんも経験あるはずです。
そこから私のニセコイ好きは加速していきました。
ちなみに当時は、まだ千棘がお弁当作ったり、鶫がビーハイブの薬を勝手に持ち出したり…みたいな日常回ばかりの時期だったので、もうただ「面白い!」「キュンキュンする!」とばかり思ってましたね。その後に起こる不穏な雰囲気を全く感じることもなく…。
第2部 物語の佳境
時はグーッと進み、私が小学校6年生くらいの頃になります。その辺りから、ニセコイという物語がいよいよ佳境に入ってきました。
千棘救出編→無人島編→羽姉告白編→橘救出編→最終決戦…と続いていく辺りです。
私はこの辺のお話も毎週ドキドキしながら見ていました。
「え?千棘をどうやって日本に残すの?」
「まじか…マリーやっぱり病気が…」
「えぇ!?羽姉告白したよ、キスもしたよ!」
「うぇ!?橘結婚しちゃうの!?」
「はー、10年前こんな出会いが…」
こんなふうに。どうです?至って普通の読者ですよね?特に曲がった考えもありませんでした。というより、「曲がった考え方をしたり、綻びや嫌な思いを出してしまうと、好きな漫画を否定することになるから嫌だ」と思っていました。なので、漫画の「良い」部分にだけひたすらスポットライトを当ててました。「良い」部分しか見ていませんでした。
正直、この考えは今でもあまり変わってない気がします。好きになった漫画の批評が出来ないんですよねぇ。
皆さんも誰かを好きになった時って、好きな人の良い部分しか見えませんよね。よっぽど悪い部分(未成年なのにタバコ吸ってたり、イジメをしてたり)が無ければ、もう本当に好きな部分だけがたくさん見つかって、良くない部分なんて見つける事できないじゃないですか。あれと全く同じ感覚だと思ってください。
そして私がこんなにも至って普通の読者だったのは、「ネットの世界を知らなかった」これがかなり大きいと思います。
当時の私は、ニコニコや2chなど全然知らなかったので、そのようなものには全く触れてきませんでした。2chなどでは佳境になるにつれて、ニセコイについての話題がヒートアップ…という話もたまーに聞きます。怖いですね。
世間、恋愛、人の気持ち、全てが未成熟であまり分からなかった上に、2chなどでの批判的なコメントを見なかったのも相まって、私は素直に作品を受け入れ、綺麗な涙を流し続けました。
そして、ニセコイが完結します。